資格取得支援

時間が足りない方へ、資格取得のノウハウを短時間に教えます。
  • 技術士(農業土木)(土質及び基礎、施工計画) (総合技術監理)
  • 一級土木施工管理技士
  • 二級土木施工管理技士
  • RCCM(全部門)

技術士の 受験指導歴19年を経験し、 多くの技術士の誕生をお手伝いしています。

まずは、メール・お電話でお気軽にご連絡ください。

052-720-6012

itope2005@nifty.com


RCCM受験攻略
平成3年度に建設省(現・国土交通省)の重点施策として、高度で良質な社会資本を整備するための建設コンサルタント業務実施において、「技術水準の確保」、「責任技術者の確保」等の課題から、同業務に係る管理技術者や責任技術者の育成と技術力を客観的且つ、的確に評価できる資格の創設が急務でした。

このような背景から、建設コンサルタント等業務に係わる責任ある技術者として、管理あるいは照査の責任者となる「シビル コンサルティング マネージャ(RCCM)」は、建設コンサルタント等業務の円滑かつ的確な実施に資するとともに、優秀な技術者が積極的に活用されることによって、建設コンサルタントの技術力の向上が図られることを期すことを目的に創設されました。すでに技術士の資格が認知され、建設コンサルタントの業務責任者としての資格要件となっていました。しかし、建設省は、建設コンサルタント業の圧倒的な業務量の多さと技術士数を比較したときに、技術士のみでは多くの建設コンサルタント業務の品質を十分担保するだけの絶対数ではないと判断し、RCCMの資格が必要であると考えたわけです。

試験の実施、認定、登録は、学識経験者及び発注機関の代表者で構成される「RCCM資格制度管理委員会」の審議に基づき一般社団法人 建設コンサルタンツ協会が実施する民間資格です。冷静に考えると、技術士の資格は所管が文部科学省であり、国土交通省の所管ではありません。また、技術士の資格は、国家資格で、RCCMの資格は民間資格です。少し不思議な資格の枠組みであることに気付くと思います。つまり、建設省は従来から技術士の資格を責任者の力量を担保する資格として認めてきたわけですので国家資格である技術士の資格を尊重しました。しかし、技術士の試験を突破しその力量を保証されても必ずしも建設コンサルタント業務の責任者として必要な力量を有しているわけではなかったのです。また、技術士試験は、すべての科学技術分野に共通する判断基準でその資格を認めるため、本来建設コンサルタント業務に必要な力量以上の力量を求めることとなり、厳しい試験となっています。そのため、技術士の絶対数は増えず、また地方の建設コンサルタントのプロパーの社員が合格するにはハードルが高すぎました。そこで、建設省は、同じ国家資格を併設するよりも、一般社団法人 建設コンサルタンツ協会の民間資格としてRCCMを創設し、地方公共団体が発注する建設事業の建設コンサルタント業務を管理する責任者の力量を有する資格を作ることにより、国全体の建設事業の設計の品質を担保する枠組みを考えたと推察されます。

平成27年度のRCCM試験の合格発表は、技術士第二次試験と同じ3月1日でした。例年2月末がRCCM試験の合格発表であり、奇しくも技術士第二次試験と同日の発表となりました。これは、国土交通省が、RCCM資格を技術士資格と同等であることを示す思惑があると感じられます。また、関連する変更では、平成23年度から、RCCMの受験資格は大学卒業相当で実務経験年数が13年以上から10年以上に3年短縮されました。これは、技術士試験制度の受験資格の改定(JABEE制度による技術士1次試験免除)により最速で大学卒実務経験4年で受験可能となったことに伴うものと推察されます。

技術士の資格に総合技術監理部門が平成13年度に創設されました。これは、管理技術力を担保する資格です。従来からの総合技術監理部門以外の技術士は、各専門科目の固有技術力(専門技術力)を担保する資格でした。複雑な社会構造となる中で、高所から俯瞰する立場で複雑なプロジェクトを遂行するための管理技術力が必要と考え総合技術監理部門は創設しました。一方、RCCMは、1つの資格で専門技術力と管理技術力を求めており、技術士の2つの部門を兼ね備えた欲張りな資格ともいえます。技術士の資格で求められている高等の専門的応用能力とまではいかないまでも、日本全国の多くの建設事業の設計品質を担保するある程度の専門技術力および管理技術力を有した技術者の育成が急務であることはすでに述べた通りでRCCM創設の背景です。

RCCMに求められる力量は、専門技術力(一般共通の基礎技術力、専門技術分野における基礎技術ならびに応用技術)と業務遂行のための管理技術力です。試験科目は、論文(問題Ⅰ、問題Ⅲ)と四肢択一問題(問題Ⅱ、問題Ⅳ)があります。前者の問題で、応用能力や課題解決能力を試し、後者の問題で知識を試しています。知識を保有していることが必要条件で、応用能力および課題解決能力を保有していることが十分条件です。つまり、知識を持った人の中から応用能力および課題解決能力を保有している人をRCCMの資格にふさわしいと判断する試験です。知識を持っていて当たり前、その中から論文でしっかり管理技術力が必要とされます。論文(問題Ⅰ、問題Ⅲ)と四肢択一問題(問題Ⅱ、問題Ⅳ)は、配点が50%ずつと思われます。四肢択一問題は知識に関する設問ですので、時間さえかければ知識の習得は容易です。一方、論文は、決められた時間内に要領よく記述するテクニックが必要であり、特に問題Ⅲ対策は、平成24年度では合否に係る重要な問題となりました。論文のテクニックは、型を学び、繰り返し論文を書いて他の方から添削をうけるなどして習得できるものです。問題Ⅰとともに問題Ⅲの論文パフォーマンスが試験攻略の近道です。